進化を続ける『賃貸住宅』

賃貸住宅は、特に都市部などでは、どちらかといえば他人に干渉されない生活を志向するユーザー向けの仕様で供給されてきた。ところが、東日本大震災を機に「いざというときに助け合える人が身近に欲しい」といったニーズを背景に、“コミュニティ”を見直す傾向が強まった。

建物の一部に共用スペースを設けたり、入居者同士のつながり・交流を促すためのイベントを行なったりするなど、コミュニティを生む仕掛けが支持されている物件も増えてきた。

賃貸物件を選ぶ際の基準もこれまでの世代とは異なる。例えば、従来は敬遠されてきた狭小の物件でも「広さより家賃と時間を節約したい」という人たちからは支持されている。