不動産売却の基礎知識
1. 不動産の売却方法
●仲介:不動産会社に売却を依頼して、買い手を探してもらう。
●買取:不動産会社か買取業者に直接買い取ってもらう
●買取保証付き仲介:定期間内に仲介で売却できなければ、不動産会社にあらかじめ取り決めておいた価格で買い取ってもらう
●任意売却:住宅ローンを組んでいる金融機関の承諾を得て、ローンが完済していなくても抵当権を外してもらって売却する
●リースバック:不動産会社に買い取ってもらった家に、賃貸として住み続ける
※仲介は、時間がかかってもいいから高く売りたい方
買取は、相場より安くてもいいから早く売りたい方
買取保証は、仲介と買取をミックスさせた方法です。特にお住替えの方に適しています。
2. 不動産会社の活動とは
①査定:机上査定と訪問査定があります。前者は、事例等の情報だけで査定するので簡単に査定価格を算出しますが精度は低くなります。後者は、営業マンが実際に物件を見て査定するので正確な査定価格をでます。机上と訪問では、売却時価格が数百万円の開きがでることもあります。
②売却活動:売却活動で高く、早く売れるかが決まります。不動産ポータルサイトに物件情報を掲載するだけでは、高く早く売ることはできません。買手目線での掲載方法や得意先への資料配布、現地の雰囲つくりが必要となります。
③交渉:売却が成功するかどうかは、不動産会社の売却活動力と交渉力にあります。特に交渉力は経験による差がでます。選ぶポイントは、会社で判断するのでなく「信頼できる経験豊富な担当者」です。下準備、安心感、丁寧さ・・・等。
④契約(引き渡し):不動産営業は売ることよりも「物件調査能力」、「トラブル事前察知能力」「問題解決力」が重要です。その担当が契約からお引渡しまでスムーズに行えるかどうか依頼者の見極める目も問われます。
3.不動産売却にかかる費用
不動産売却にかかる主な費用や税金は下記の項目です。
①不動産会社に支払う《仲介手数料》
②売買契約書に課せられる《印紙税》
③住宅ローンを完済する場合に必要な《事務手数料》
④抵当権を抹消するために必要となる《登記手続き費用》
⑤不動産の売却で得た利益に課せられる《譲渡所得税》
⑥境界確定費用《家屋調査士への支払い》
他 解体費用・建物滅失費用・残置物撤去費用・・・。
4.住宅ローンが残っている家の売却について
住宅ローン(抵当権)が残ったままだと「売れない」ことになります。抵当権を外す方法は、住宅ローンをすべて返済する必要があります。その方法は次の3つです。
①現住まいの売却額が住宅ローンの残額よりも高ければ売却できます。
②住宅ローンが完済できなくても「任意売却」(金融機関と相談)で売ることができる場合があります。
③既存住宅ローンの残っている借入金額を新たに借りる住宅ローンに含める。条件等があるので、事前に確認を取ることが必要です。
※住替えのお客様にとって必要なことは、「いつまでに今のご自宅を売却して新しい家に引っ越すのか」という時間軸を決めることが先決です。お住替えの方には、時間軸が明確化できる買取保証がお勧めです。
「売り先行」は、住んでいる家やマンションを先に売ってから新しい住まいを購入する次のような人におすすめです。
●今の家やマンションの住宅ローンが残っている人
●買い替えの資金繰りに不安がある人 「買い先行」は、住み替え先の新しい家を購入してから、今の家やマンションを売却する次のような人におすすめです。
●資金面で余裕のある人
売却と購入のタイミングを合わせなければならないため、買い替えの難易度は高くなりますが、うまくいけば売り先行で不動産会社による買取なしの買替えできる可能性もあります。